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たぶん、こうなる

事業づくり、サービスづくり、マーケティング、クリエイティブディレクションなどなど

それでも僕は広告運用者としてのファーストキャリアを選ぶ

スキル キャリア マーケティング

 本当に色々なことが言われていますし、デジタルマーケティング業界をリードし、その変化を見続けているベムさんもブログでこんなことを書かれていました。

良質な受け皿が不足する? - 業界人間ベム

 

 私自身、2008年にこのデジタルマーケティングの業界に入り、約8年間ずっとマーケティングを軸に仕事に従事してきていますが、キャリアのファーストチョイスが広告会社であり、何よりも広告運用という領域でスタートできたことは、本当に素晴らしいタイミングと選択だったと思っています。

 確かに心身ともにものすごいハードな働き方を求められましたし、配属後3日で「これは人間のやる仕事ではない・・・」と感じたこともありました。(8年経った今、それらの仕事はテクノロジーへの置き換えが進んでいます。)

 ただこんなにもエキサイティングな領域の仕事に、優秀な人材が集まらなくなるようなことは本当に避けたいし、同時に広告会社出身の自分がマーケターとして活躍することで、業界を健全な形で前進させていきたいと生意気ながら思っています。

 

 今は広告会社から事業会社へと立場を変えましたが、自分が広告会社で学んだことが、今の私のキャリアの基盤になっていますし、デジタルマーケティングに留まらず非常に拡張性の高いスキルだと信じています。せっかくなのでこのタイミングで自分が広告会社で学んだことをまとめたいと思いますが、大きくこれらのスキル・経験を身につけられました。

  1. 因数分解で考える力
  2. プロジェクトマネージメント力
  3. 情報のキャッチアップ力

 

1、因数分解で考える力

 デジタルマーケティングや運用型広告は極めてロジカルな仕事です。売上やコンバージョンの最大化のためのKPIがすべてデータで明らかになります。これほど因果が分かりやすい仕事はない。

 常に売上やコンバージョン最大化のためのKPIを逆算してソリューションを考えますし、問題の因数分解が思考のクセになっています。特にマーケティング領域においてもデジタル広告の運用者ほどマクロからミクロまでのデータを見ている人種はいないのではないでしょうか。

 しかもそのデータをターゲットやクリエイティブ、時間帯や地域などの単位でチェックし、毎日のように改善に向かって獲得しつづけています。

 このデータに基づいて因数分解PDCAし続けるスキルと経験は事業会社側でプロジェクトを推進する立場になっても、強く生かされています。

 

2、プロジェクトマネージメント力

 とにかくステークホルダーとタスクが多い仕事でした。

クライアントサイドでは、マーケティング担当者、システム担当者、社内も営業、オペレーター、クリエイティブ、時に社外パートナーと本当に多くのステークホルダーを巻き込みながら、プロジェクトやキャンペーンの成功に向かって全力疾走する仕事です。

 大きなプロジェクトの中心にいるのは常に広告運用者であり、ある意味最前線のプレイヤーでありつつも、全体を設計し、ハンドリングする役割を求められていたと思います。

 そして莫大なタスクを正確かつスピーディに仕留めていくために、プロジェクト全体をどうやってマネージメントしていくか?誰のどのリソースを活用するのか?クライアントとのコミュニケーションや調整力など求められるスキル・役割が多かったことは間違いありませんが、言わずもがなこの経験も事業会社に入ってからとても活かされています。

 

3、情報のキャッチアップ力

 実はこれがもっとも重要なのではないかと思っているのですが、デジタルマーケティングの効率は、「知っているか、知らないか」で大きくパフォーマンスに差が出ます。そしてその重要な情報は国内よりも海外にある。いかに海外メディアに触れて、USで起こっている最新事例をキャッチアップできているか?また新しいソリューションを積極的に試せる関係構築が築けているかが、極めて重要だと認識しています。

 幸いなことに前職では錚々たる企業のマーケターの方と対峙する機会に恵まれたのですが、自分自身はマーケティングの経験はもとより、社会人経験の浅い新卒でしかないという事実。こういった状態でクライアントの信頼を勝ち取るのはそう簡単なことではありません。圧倒的なパフォーマンスで信頼を勝ち取ることと同時に、いかに知識レベルでクライアントの数歩先をいくか?ということは強く意識していました。

 また情報のキャッチアップみたいなものは、ある意味トレーニングで磨かれるものだと思っていますし、長年アップデートをし続けていると鼻が利いてきて、嗅覚が鋭くなっていく感覚があります。そして、その積み上げやトレーニングが社会人、マーケターとしての今の自分を確実に形成していて、情報収集力や選定力は自分の強みであると思っています。

 

おもしろくなるのはこれから

 繰り返しになりますが2008年という時代で、さらに業界のトップカンパニーでキャリアをスタートできたことは幸運だったと思っています。ただこの業界はむしろこれからが本当におもしろくなっていくし、まだまだ大きな変化が起こっていくと確信しています。色々な事件がありましたが、そのこと自体について何かをメッセージするというより、もっとピュアに自分自身が広告会社で経験できたことを書いてみました。この仕事で得られたスキルや経験に感謝し、さらにその偉大さや大きさを感じている人たちは私以外にも、多いのではないかと思っています。また仮にキャリアをやり直すとしても、間違いなくデジタルマーケティングの領域、それも運用者としてのキャリアを選びます。

 

 今回は広告運用者としてのキャリアと得られたスキルを書いてみましたが、次回はもっとマクロな視点でマーケターとして必要なスキルセットや事業会社側で得られるスキルや経験について書くつもりです。私自身はマーケティングのやりがいは事業会社にこそあると思っています。この壮大なテーマは今の私にとって最大の関心事であり、多くの方々とも議論をさせていただきながら、磨いている最中です。先日もATARA杉原さん、岡田さん、BICP菅さんともディスカッションさせていただきましたが、自分なりにその姿かたちが見えてきました。

 今週末に開催されるアドテック関西でも役割とスキルセットについてセッションさせていただきますが、そこでも新たな発見や気づきに出会えると思っています。

 この業界のこれからの未来を考えると、本当にワクワクすることばかりです。

[B-5] 今、広告会社にはこんな人材が必要だ! 役割変化の中で求められるスキルセット | ad:tech 関西 2016 official Web site